20060819 鹿島戦 データ・談話etc〜アウトゥリオ柏原に怒る【浦和レッズ】

J1スコア速報<鹿島−浦和> : nikkansports.com
http://www6.nikkansports.com/soccer/jleague/score/2006/20060819kmur.html


◇J1公式戦◇19日19時4分◇県立カシマサッカースタジアム◇34236◇曇り◇良芝、乾燥◇柏原(主)、中井、宮島、鍋島

鹿島(10勝5敗3分) 2 (1−0、1−2) 2 浦和(11勝3敗4分)
47% ボール支配率 53%

前半40分【鹿島】 (右) CK小笠原 ↑ (中) 4m アレックス・ミネイロ (ヘッド) → 9号
後半24分【鹿島】 (左) アレックス・ミネイロ … (左) 8m 柳沢 (左足) ↑ 4号
後半26分【浦和】 (中) ワシントン ↑ (中) 12m 小野 (左足) … 5号
後半44分【浦和】 (中) 5m ワシントン (左足) … 11号

■内田 (4) ■曽ケ端 (1) ■ファビオ・サントス (3) 警告 ■ワシントン (3)

<次節出場停止はなし>





[ J's GOAL ]News & Report
【J1:第18節】鹿島 vs 浦和:ブッフバルト監督(浦和)記者会見コメント [ J's GOAL ]
http://www.jsgoal.jp/news/00036000/00036948.html


ブッフバルト監督(浦和):
 「ウチが首位でアントラーズが4位。そういう両者の戦いだった。アントラーズは差を縮めようとしていい戦いをした。こちらの前半の入り方は集中してできた。15分すぎからアントラーズが攻勢になり、ウチのミスから相手が攻撃をしかけてきた。いつ点が入ってもおかしくない感じでボールが行ったり来たりしていた。前半40分、ミーティングでも注意していたのに、あの形で入れられた。後半リードされ、ウチはもっと攻めなければいけなくなった。ゴール前までボールを運べたが、ラストパスの精度、もしくはラストパスが出せなかった。そしてアントラーズにカウンターでやられて2点目を取られた。

 2-0になったあと、ウチの選手は諦めることなく、もう1度、自分たちのサッカーと動きを取り戻し、連携もよくなり、相手ゴールに向かって1点を取った。そして交代もあって追いつくことができた。終了間際にもう1点狙えるチャンスがあったと思うが、この結果は妥当だと思う。私が監督になって3年目だが、カシマスタジアムでの試合はいつもワクワクするような展開が繰り広げられる。そんな中、ウチの選手たちを褒めてあげないといけない。7人も日本代表に選手を送り出し、そのうち5人が試合に出たのだから。最後まで選手が動きまくり、同点に追いついた。意地を見せた選手たちを褒めてあげたい」

以上



http://www.urawa-reds.co.jp/tools/cgi-bin/view_sokuhou.cgi?action=view&id=1131



[ J's GOAL ]News & Report
【J1:第18節】鹿島 vs 浦和:試合終了後の各選手コメント [ J's GOAL ]
http://www.jsgoal.jp/news/00036000/00036954.html


岩政大樹選手(鹿島)
「残念。相手は組織的な攻撃というよりは個人個人の力で攻めてくるチームだった。局面で頑張ればそんなに怖くはないと思っていた。今日は2-0までいいリズムで守れていた。ここ最近の試合と同じように、いいリズムでやれていた。失点したからダメということもない。失点のシーンは左からファーサイドに上げられて、その折り返しを決められた。2点ともそうだった。前回も同じような形でやられているし、そのあたりは狙われているのかな。僕が行くのか、篤人(内田)が行くのかを考えないといけない。2-0になってからが甘かった。気の緩みが出たというか。去年からそういう展開が多い」

小野伸二選手(浦和)
「2点目? あそこにくると予想して落とすしかないと思って落とした。自分が行くよりましだったし。前半も何度か呼び込んでいて来るだろうと予想はしていたけど。守備面で迷惑をかけている分、前から行こうと動いたつもり。今日は同期の選手が多かったし、負けたくなかった」

鈴木啓太選手(浦和)
「少しキープされる時間もあって、下がってしまうのは仕方なかった。でももう少しみんなのコミュニケーションを取りながら、FWとDFの考え方が一緒になるようにしたい。修正する部分はいろいろある。気づいた人は伝えていく必要がある。追いついたのは評価できる部分。上位との争いの中で、相手のホームで2-2というのはまずまず。体力面? みんなしっかりできていた。気持ちの問題なのか、浦和でしっかりトレーニングしているせいか分からないけど」

三都主アレサンドロ選手(浦和)
「疲れと暑さの影響は多少あると思うけど、今日は前半からいいサッカーができていた。でも前半にセットプレーからやられた。いいリズムを作っていたけどゴールにつながらなかった。後半もっともっと点を狙っていたけど、ヤナギ(柳沢)とアレックス(ミネイロ)にやられてしまった。それでも諦めずに走って絶対に負けない気持ちを出して、伸二(小野)の素晴らしいボレーとワシントンのポストプレーにつなげた。勝点3がほしかった試合だけど、2-2になったのはよかった。この引き分けをプラスにとらえて次につなげたい」

田中マルクス闘莉王選手(浦和)
「非常にいい試合をしていた。でも2点目を失ったシーンは残念。相手のワンツーについていけなかった。2タッチ目がすごくよくて何もできなかった。最後のシュートもレベルが高かったし、前でつぶさないといけなかったのに。でも切り替えたから伸二のダイレクトシュートやワシントンのシュートにつながった。取った時間帯がよかったと思う」

●ワシントン選手(浦和)
「ゴールできたのはうれしいし、サポーターも喜んでくれると思う。これから頑張って優勝できるようにしたい。次の相手(8/23・新潟)もまた強いと思うけど、ホームだし、勝って優勝に向かって頑張りたい。2トップになって? そんなに難しくはない。1人より2人の方がサポートしてくれるし、僕のところにだけマークは集中しない。やりやすくなる。コンディションも試合をやるごとによくなると思う」


【J1:第18節】鹿島 vs 浦和:パウロアウトゥオリ監督(鹿島)記者会見コメント [ J's GOAL ]
http://www.jsgoal.jp/news/00036000/00036951.html


パウロアウトゥオリ監督(鹿島):
Q:浦和は終盤、パワープレーに出てきたが、その対策は? ワシントンの2点目が入った時、2人の選手が交代ゾーンにいたが、交代をもう少し早くするつもりはなかったのか?
「交代はその対策のためではなく、ボールキープすることがまず大事だと考えたから。自分たちがボールを保持すれば、相手がゴールを入れる可能性が低くなる。いずれにしても、今日は内容的には素晴らしく、選手たちを称えたい。ウチのチームに対して今日は言うことがないし、ジュビロ戦で最後に1点を取ったけど、今日は追いつかれたということ。それがサッカーだ。
 両チームは素晴らしいサッカーをした。日本のサッカーはつねにこういうものを見せなければいけない」

あっさりしたコメントになっているが、実は鹿島公式談話だと審判の柏原に対して苦言を呈している。どのプレーに対してなのか、それともレフェリングをした個人に対してかは判らないが怒ってますね。ギドもよく怒ってますがそれ以上のようです。相手に対して敬意を表している点は良いんじゃないかなと。

鹿島アントラーズ オフィシャルサイト
http://www.so-net.ne.jp/antlers/game/2006/game_development_10000170.html

 両チームともに高いレベルでのサッカーを見せてくれたし、日本のサッカーはこうあるべき。すばらしいサッカーであったが、今日はレフリングに対していちばんがっかりした。
 チームに対しては、今日は何も言うことは無い。両チームを称えたい。両チームのサポーターは、このスペクタクルな試合を盛り上げてくれたし、勇気づけられたことに感謝したい。
 すばらしいチームを相手に2点取る勇気を持てた。勇気あるプレーをしない限り、ゴールにはたどり着けない。レッズの選手や監督に対して敬意を表したい。1人だけ勇気を持てなかったのはレフリーであった。勇気ある決断がレフリーにとっては必要なこと。レフリーが正しいルールを守ってくれれば、流れが変わっていたかもしれない。


湯浅健二の「J」ワンポイント
第18節(2006年8月19日、土曜日)
両チームが展開するサッカーのタイプについて・・それにしてもレッズはよく追いついた・・(アントラーズ対レッズ、2-2)
http://www.yuasakenji-soccer.com/yuasa/html/midokoro.folder/2006/06_18.html</a>


 逆に、柳沢に追加ゴールを入れられるまでのレッズの攻めだけれど、確かに攻め上がってはいるけれど、どうもうまく最終勝負の勢いを乗せ切れない。二列目センターで「高い自由度」を与えられた小野伸二にしても、仕掛けの流れを(勝負ドリブルや勝負コンビネーションなどで)自ら引っ張っていくリーダーというわけじゃないからね。

 彼は、ボールの安全キープと(バックパスが目立ちすぎ!)、ツボにはまったときの勝負ダイレクトパス、そしてサイドへのボールの「散らし」を主にイメージしているんだろうけれど、それだけじゃ、もちろんアントラーズ守備ブロックのウラを突いていけるはずがない。もちろん、決定的なカタチでは、三人目として、最前線スペースへ走り上がりはしていたけれど(それがレッズ一点目につながった!)、逆に、前へボールを送り出したら、その流れに乗るのではなく足を止めてしまうシーンも多かったからね。だから小野伸二には、長谷部を前へ送り出すという役割(タテのポジションチェンジ)も期待されていたのだけれど・・。

 そんな寸詰まり状態のレッズだったけれど、そこで仕掛けを牽引したのは、アレックスと平川の両サイドバックでした。とはいっても、後方からのサポートが十分ではない状態じゃ難しい。相手の厳しいプレッシャーをかいくぐってクロスを上げるのでは、どうしても正確性が制限されるからね、チャンスを作りにくいというわけです。また、長谷部と交代した山田にしても、三列目で「つなぎプレー」をするばかりで、思い切って前線へ飛び出して行くような攻撃的な姿勢がみられない。そんなジリ貧の雰囲気のなかで柳沢に追加ゴールを入れられてしまったというわけです。フムフム・・

 でもそこからレッズが「意地」を魅せました。この同点ドラマについては、まさに「意地」という表現がふさわしいと思うのですよ。何せ、決定機を作り出せるという雰囲気がまったくないなかで、「もぎ取るように」挙げたゴールでしたからね。両ゴールとも右からのクロスがキッカケでした。最初は、田中達也の(自ら余裕を演出しての)クロスがワシントンの頭に合ったことで、小野へのピタリのヘディングアシストが成功し、二つめは、永井のドリブル勝負からのクロスが、トゥーリオのヘディングとワシントンのこぼれ球シュートにつながったという次第。

 そこには、ゴールを奪うことに対する「意地の勢い」があった!? まあ、私にはそう感じられたということです。この二つのゴールには、そんな粘り強い気合いが込められていたと感じたわけです。それこそが勝者メンタリティーを形づくる心の基盤になるはず。その視点でも、この二つのゴールが入るまでの「心理的なプロセス」を、しっかりと頭のなかにたたき込んでおいて欲しいと思います。