デイリースポーツの血の通ったコラム【浦和レッズ】

良いコラムが目立たないのはもったいない。こういう記者の方が居るのなら、まだスポーツ新聞を破り捨て無くていい気がしてきた。松落大樹さん、記憶しておきます!
バックナンバーも必見です。

 決して良いとは言えないチーム事情に、1年前の記憶がフラッシュバックする。
 昨年の10月26日。新潟戦の直前に、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)2連覇の夢を打ち砕かれ、主力選手とエンゲルス監督(当時)の亀裂が顕著になった。クラブの首脳はシーズン後の解任を決めていたが、現場への影響を考えて通告はせず、水面下で次期監督と交渉を行っていた時期だった。

 新潟戦は、細貝のゴールで1-0と勝利。印象的だったのは約1カ月ぶりの白星よりも、新潟・ビッグスワンアウェーゴール裏に掲げられた長い横断幕だ。空中分解へひた走るチームへの“最後通告”が、今でも脳裏に焼き付いている。

 「浦和の将来は、この残り試合にかかっている。無駄にすれば来季も同じことを繰り返すぞ。現場は、そしてフロントは本当に強くなるために、真剣に、必死にこのクラブに愛を持って考えろ。もう待った無しだ」-。

 あれから1年。改革を旗印にした今季も、厳しい戦いを強いられている。監督、フロント、サッカーのスタイル…。表面的なものは変わったが、本当の意味でクラブは前に進んでいるのだろうか。もう一度、しっかり考える必要があるのかもしれない。(浦和担当・松落大樹)

http://www.daily.co.jp/soccer/reds-column/2009/10/16/0002448039.shtml