20051029 川崎戦データ・インタビューetc【浦和レッズ】

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◇29日15時35分◇埼玉スタジアム2002◇37593◇曇り一時雨◇全面良芝、乾燥◇家本(主)、前島、石川、太田
浦和 (14勝7敗8分) 3 − 2 川崎F (14勝11敗4分)
52% ボール支配率▼ 48%
シュート数
17 合計 13

前半8分【浦和】 PK直接 11m 三都主 (左足) → 2号
前半34分【浦和】 (中) 7m 三都主 (右足) … 3号
前半37分【川崎F】 (左) FKマルクス ↑ (中) 5m ジュニーニョ (ヘッド) → 14号
前半44分【川崎F】 FK直接 (中) 28m マルクス (右足) … 9号
後半31分【浦和】 (右) ポンテ ↑ (中) 7m 闘莉王 (ヘッド) ↑ 8号

前半5分 [警告]長谷部 誠
前半7分 [警告] 佐原 秀樹
前半11分[警告] 山田 暢久
前半28分 [警告]マリッチ
前半29分 [警告] 箕輪 義信
前半44分 [警告] 酒井 友之
後半7分 [警告] 久野 智昭
後半35分 [警告] 長橋 康弘
後半36分 [警告] 原田 拓
後半42分 [退場] 都倉 賢
後半43分 [警告]都築 龍太

■長谷部 (3) ■山田 (1) ■マリッチ (2) ■酒井 (2) ■都築 (4)


【J1:第29節】浦和 vs 川崎F:ブッフバルト監督(浦和)記者会見コメント [ J's GOAL ]

ブッフバルト監督(浦和):

 「今日の試合は非常に見る価値があった闘争心溢れるプレー、それから部分的にハードだったが見るべきものがあった。フロンターレがいかにしてここまでの順位に達したか、すべての選手が見たと思う。

 早い時間帯に2-0でリードができた。その間、フロンターレも何度かチャンスを作っていたが、そのチャンスもうちのコミュニケーションミスを付かれてしまった。通常であれば2-0でリードすれば安全圏にいると考えられるが、残念ながら今日はそうならなかった。

 その原因は、一部は我々にもあると思う。フロンターレのすばらしい前線の選手たちに密着マークができていなかったために、ファウルをするしかなく、そのファウルから失点してしまった。フロンターレが勝つためにすべてを出してきたことも原因のひとつだったと思う。

 後半に入って、最初はフロンターレに非常に勢いがあった。初めの5、6分は攻勢をかけてきたが、その後我々もボールがないところでの動きというものをうまく活用することができてきて、どちらに転んでもおかしくない試合内容になった。そういう中で、我々に3点目が入った。あのゴールも入るべくして入ったと考えていいと思う。今日も勝ち点3を取ることができた。選手たちのおかげだと思っている」

(選手は感情をコントロールしていたが?)
選手たちには3試合くらい前からとにかくレフリングに対して何も言うなということは言っている。審判と話すのではなく、プレーで自分たちの力を見せろと。試合に集中力を注ぐようにと。それを選手は守ってくれた。例外的なものも何点かあった。たとえば苦情でもらったマリッチのイエロー。あれは気に入らない。本人にもそういうことが今後ないように言ったし、これからは試合に集中してくれるだろう。この点に関しては、選手たちをほめたい。

(次はガンバ戦だが?)
それについて何か言うことはない。ガンバとの差は大きかった。いくらやってもガンバが勝ってしまっては仕方がない。我々としてはできることに力を注ぎたい。まずはガンバ船の前に天皇杯がある。そこに自分たちの力を注いでいこうと思う。

(堀之内起用の意図と指示は?)
勝つためには点を取らなければならないが、失点をしてしまってもだめ。あの時間帯、ちょっとディフェンスにほころびがあった。そこをしっかり改善してそこから点を取るという考えだった。とくに今日はフロンターレにリードを許すと、追い越すのは難しくなるだろうと。あれほど素晴らしいカウンターがあって、当然それを生かす作戦をしてきたので、追いかける状況は作りたくなかった。

(平川選手のケガは?)
ご覧のとおり、ダッシュをしている最中に、ケガをした。通常考えれば、ひどいものだろう。あくまでも個人的な見解だが、重いケガではないか。最低2〜3週間というような。ドクターの診断がまだなく報告待ちで、あくまでも個人的な考えだが。検査の結果は2〜3日で入るだろう。





【J1:第29節】浦和 vs 川崎F:関塚隆監督(川崎F)記者会見コメント [ J's GOAL ]http://www.jsgoal.jp/club/2005-10/00025485.html

関塚隆監督(川崎F):

「非常に残念に思う。選手が帰ってきてかける言葉がなかった。僕自身はこのチームで指揮をとれて誇りに思う。それがすべて。我々は勝とうとして持っているものすべてを出したが、我々を勝たせてくれない何かが働いていたと思う」


【J1:第29節】浦和 vs 川崎F:試合終了後の各選手コメント [ J's GOAL ]http://www.jsgoal.jp/club/2005-10/00025486.html

長谷部誠選手(浦和):
「前半何点か取られてもおかしくなかった場面もあったし、勝ててラッキーだった。(PKでの先制点だったが?)相手のDFはペナルティエリア内でファウルもしてくれるし、激しく来るんで、『試合前から狙おう』と話していた」

Q:2-2に追い付かれたが?
「セットプレーから2点取られたが、正直もったいない形から取られたんで、ハーフタイムにみんなで言い合って落ち着かない感じだった。ただ、こっちの2点も相手にもらったような点だったので、0-0の気持ちで行こうと話した」

Q:後半立ち上がりは押し込まれる場面が見られたが?
「相手の前半の勢いをそのまま僕たちが受けてしまった。そういう意味では、もう少し気持ちを切り替えて入ればよかった。(今日の自分の出来については?)もっと動き回らないといけない。前の3人がもっと怖い存在になるようなプレーをしていかないといけない」

田中マルクス闘莉王選手(浦和):
「負けてもおかしくない流れになったが、(勝利は)みんなで戦った結果だと思う。カウンターを食らわないように気を付けたが、セットプレーで点を取られてしまった。優勝の可能性もあるが、相手どうこうより僕らが勝ち続けることが一番だと思う」
 今年は、1点差で粘り強く勝つ戦い方が出来ている。それは、心を1つにしたからこそできること。僕もイエローカードもらったら、(出場停止になる)リーチの状態だったので、ガンバ大阪との試合が楽しみだったので、意識してもらわないようにしたし、もらわないプレーができた。

都築龍太選手(浦和):
「最後痛がったのは左太ももに相手のヒザか何かが入ったから。平気だが、まだ痛い。勝てたことが一番デカイ。(次のG大阪戦で出場停止になるが?)その前までにもらってきたカードがもったいなかったんで、しょうがない。ガンバ戦に出られないのは残念だが、自分がいなくても今までどおりのサッカーができれば問題ない。一番いかんかったのは、2点目のFK。あれは僕が悪かったんで。(その前に3回くらい相手の決定機を止めたが?)ひとつは僕の自作自演だったんで、そういう意味で止めれたことはよかったが、2点目は自分のミスだったんで、今日点を取ってくれた選手に感謝したい」

三都主アレサンドロ選手(浦和)
「前半からもっともっと仕掛けようと思っていた。2、3回持ち過ぎて、取られてカウンター気味になった場面があった。縦で勝負したり、センタリングまでいければ、ボールも取られず、自分も走らなくて済むんで、そういうプレーができれば。(2点目の場面は)あそこでボールが出てきたらチャンスだと思ったので、止まらずに走っていてよかった。あまり右足で点とることがないので、決めれてよかった」

 PKになって、良いコースに入った。(決まった瞬間、揺りかごダンスをしようとしたが)走る方向にカメラがなく、やっと見つけたと思ったら、みんな戻っていた。(揺りかごダンスも)今度はカメラの位置を知っていたので、できた。追加点が入ってよかったが、2対0でリードしていたのに、追いつかれたことは良くない。獲った点はもっと大切にしたい。1対0、2対0という試合で勝てればもっと良い。次節のガンバ戦の結果で(優勝に)近づくか遠のくかがわかる。100%の力を出して勝ちたい。

長谷部誠
 今日はゲーム自体、良くなかった。前半は何点取られてもおかしくはなかった。その中で先制できたことで気持ち的に楽になった。PKはあると思った。相手はペナルティエリア内でも簡単にファールしてきたし。だからこそセットプレーで2点取られたのは、正直もったい。ハーフタイムでは、みんなで言い合いもした。そのことで落ち着かない感じのまま後半を迎えてしまった。立ち上がりは相手の勢いをそのまま受けてしまった。気持ちの切り替えが必要だった。今日、自分の出来は全然良くなかった。もっと動き回らなくてはいけなかった。今度はボールにもっと触っていきたい。

堀之内聖
 監督からの指示は「守備重視で」というものだった。バランスを取っていこうと思ったが、終盤、川崎が中盤を省略してきたので、その辺はそれほど……。受け渡しやカバーが中心になったが、その点はまぁまぁ出来たと思う。とにかく自分たちは勝ち続けるしかない。今日は引き分けでもダメだった。勝てて良かった。


平川は右太もも肉離れの疑い。

湯浅健二の「J」ワンポイント
2005年Jリーグの各ラウンドレビュー
第29節(2005年10月29日、土曜日)
フロンターレが強かったからこそ、厳しい勝負を勝ち切ったことの意義は大きい!・・(レッズ対フロンターレ、3-2)

http://www.yuasakenji-soccer.com/yuasa/html/midokoro.folder/2005/05_29.html

 さてレッズ。後半の最初の20分間は、前述したように、まさにタジタジといった展開がつづいていました。守備ブロックもフラストレーションを溜めていた・・だからこそ、安易なアタックが目立つようになっていく・・だからこそ、ジュニーニョたちの罠にはまってしまう・・。そんな、レッズにとってジリ貧になりそうな「ネガティブ膠着状態」に風穴を空けたのは、大胆に左サイドを押し上げた内舘でした。前半では、何度かピンチの原因をつくっていた彼だったけれど、その後はプレーも安定していた・・だからこそ、チャンスでの飛び出しにも躊躇がなかった・・そしてそのオーバーラップから、最後は、これまた最終ラインから押し上げたトゥーリオへの、グラウンダーのラスト横パスが決まる・・ってな具合。結局そのシーンでのトゥーリオのシュートは防がれてしまったけれど、その直後の「まだあるゾ!」っちゅう展開のなかから右サイドでボールをもったポンテが、まさに才能というピンポイントクロスを、トゥーリオのアタマにピタリと合わせたというわけです。すごいドラマチックな決勝ゴールだったよね。

 この決勝ゴールが生まれた要因は、前述したように内舘のオーバーラップでした。相手守備にとって「見慣れない選手」が最前線のスペースへ飛び出してくる・・相手守備にとっては予想外のレッズ守備選手がドリブル勝負を仕掛けてくる・・なんていう、想定外のこと(=要は仕掛けの変化!)がなければ、キチッとまとまっているフロンターレ守備ブロックのポジショニングバランスを崩せないということです。実は、後半9分にも、フロンターレ守備ブロックにとって「想定外」の勝負プレーがありました。山田暢久のドリブル勝負。右サイドで、相手を3人ブッちぎって決定的クロスを上げたシーンです。素晴らしかったですよ。完全にフロンターレ守備ブロックが崩されましたからね。「そうだ!! それこそ、天才山田の天才たる所以なんだ!!」なんてネ、思わず声を出してしまった。天才が、その才能を押し入れにしまい込んでいることほどフラストレーションが溜まる現象はありません。これまでの彼のドリブルは、どちらかといったら「ぬるま湯」といった雰囲気の方が強かった。勝負しながらも、吹っ切れた勢いを感じないのです。「もし失敗しても・・」なんていう、ぬるま湯マインドが見え隠れするっちゅうわけです。山田は、トレーニングにおいて、もっともっと「吹っ切れた」ドリブル勝負にチャレンジしましょう。それがなければ、確実に「歌を忘れたカナリヤ」になってしまう。やはり人間は、基本的には安定・安全を志向する社会的存在だからネ・・。