今日の各紙 20051110【浦和レッズ】

WEB埼玉新聞
逆転優勝へ天王山 J1浦和、12日G大阪戦
http://www.saitama-np.co.jp/news11/10/05r.htm


 Jリーグは12日に2週間ぶりに再開し、3位浦和は勝ち点4差の首位G大阪と敵地で対戦する。浦和と勝ち点3差の2位鹿島は、7試合負けなしのF東京との顔合わせ。残り5試合となって、優勝争いは5位千葉までに絞られてきた。

 浦和は9日午後、さいたま市内で約1時間半非公開練習した。ブッフバルト監督によるとセットプレーとフォーメーションを行い、天皇杯の山形戦(3日)で左足首を痛めた内舘は別メニューだった。

 10日の練習も非公開とあり、G大阪との天王山に懸ける意気込みが伝わってくる。指揮官は「集中していい準備をしたかった。ガンバを想定した(非公開)練習は1日では足りない」と説明し、「小さいと思われた優勝の可能性が大きくなったのだから、確実にものにしたい」と述べた。

 酒井は「優勝するチャンスが来た。ボールをどんどん回して主導権を握り、勝ち点差を1にすれば面白い」と闘争心を示した。

重圧なし 挑戦者の強み

 10月2日、浦和はC大阪に完敗して首位G大阪との勝ち点差は10に開いた。この時点で残り8試合。初のリーグ優勝は現実的でなくなった。

 今季は最下位も経験するなど、取りこぼしもあって浮き沈みが激しかった。

 ブッフバルト監督は9日、「最後までいいサッカーを貫くことにテーマを変え、5位以内を目指した。優勝はあきらめかけていた」と、10差になったときの正直な胸の内を明かした。

 その3日後には千葉とのナビスコ杯準決勝第2戦を引き分け、4年連続の決勝進出を逃している。リーグ優勝が遠のき、ナビスコ杯制覇の夢も消えたことで、ズルズルと後退してしまう恐れもあった。

 しかしC大阪に敗れた後から3連勝。前節ではG大阪が今季初の連敗を喫し、2位鹿島と3位C大阪が引き分けるという、おあつらえ向きの巡り合わせで3位に復活した。

 ブッフバルト監督はJリーグのテーマである「アメージング」を引き合いに出し、「勝ち点差が4になったのは驚きだ。ガンバの方が重圧は大きいし、このチャンスをしっかりものにしたい」。何度か断念しかけたタイトルへの強い思いが再燃している。

 浦和はノープレッシャーだ。坪井は「ずっと追う立場で戦ってきたし、守るものがあるわけじゃない。チャレンジするだけ」と平常心を強調し、今季のリーグ戦初出場となる山岸は「変な重圧もないし、追い掛ける者の強みがある。チャレンジャーだけに集中できる」と、そろって挑戦者という言葉を使った。

 この意識があれば、最初から最後まで選手もボールもいい汗をかいて、G大阪に風穴を開けられそうだ。