今日の各紙 20051213【浦和レッズ】

浦和レッズ:なるか?初の親離れ 三菱自から独立へ−サッカー:MSN毎日インタラクティブ
http://www.mainichi-msn.co.jp/sports/soccer/news/20051213k0000e050062000c.html


 サッカーJリーグ1部(J1)でも屈指の人気を誇る浦和レッズが、親会社の三菱自動車からの出資比率を減らす自立運営を目指している。実現すれば、93年のリーグ開幕参加チームでは初の大手企業からの「親離れ」。しかし、リコール隠し問題などで経営再建途上の同社には「レッズこそ財産」の声は根強い。【小坂大】

 ●一株主に

 「独立して地域社会に貢献したい」として、レッズの犬飼基昭社長が5億円の第三者割当増資の方針を三菱自動車に示したのは9月半ば。現在は資本金1億6000万円のうち50.6%を同社が出資しているが、増資分は埼玉県や地元企業中心に引き受けてもらう。三菱自の出資比率は30%台に下がり、「一株主との関係になる」(犬飼社長)。増資で得た資金はレッズが独自の判断で、戦力アップや経営強化に回せるというわけだ。

 Jリーグ開幕時から、レッズは三菱自と「損失補てん契約」を結んでいた。赤字の時は補てんしてもらい、黒字なら利益分を戻す内容。当初は年間10億円規模の補てんを受けることもあったが、埼玉スタジアム(6万3700人収容)がホームとして使えるようになった02年度からは入場料やスポンサー収入が増えて黒字に転換した。逆に02〜04年で総額約10億円を三菱自に戻した。独立した子が親に仕送りする格好だ。

 ●イメージ回復狙い

 だが、子供にも夢がある。利益を地元に還元するため、自由になる資金を求めた。レッズは今年3月、三菱自との損失補てん契約を解除し、クラブ運営を独立採算制にした。犬飼社長は「経営者としてプレッシャーはかかるが、やりがいは大きい」と話す。

 こうしたレッズの意向に対し、三菱自側では「地域活性化を目指す流れの中で、自立は重要」(益子修社長)と理解を示す意見がある一方、反対も根強い。「増資分をすべて引き受け、支配力を強めるべきだ」との意見さえある。不祥事で傷ついた企業イメージ回復にレッズ人気を活用するため、子会社として確保しておく狙いが強い。

 ●地域密着目指し

 レッズ側は「親会社の支配が続けば、地域密着にならない」と神経をとがらせる。Jリーグの鈴木昌チェアマンも「三菱自がこれまで支援してくれたのは事実」と、その功績を評価しながらも「地域密着を定着させ、新たな発展を目指すレッズの考えには期待している」と援護している。

 企業1社の資金に大きく依存するクラブ運営は、親会社の経営状況や判断に振り回されがち。Jリーグ開幕に参加した横浜フリューゲルスは、99年の親会社撤退でクラブ消滅の憂き目に遭っている。現在のJリーグのチームの大半も、親会社から何らかの支援を受けている。

 地域に支えられての自立はJリーグの理念。その先がけを目指す浦和レッズは今後、三菱自動車とプロジェクトチームを作って話し合いを進める。「家族会議」は果たして丸く収まるか。

毎日新聞 2005年12月13日 12時33分 (最終更新時間 12月13日 12時52分)



サッカー報知WEB
浦和・マリッチが日本の007になる
クロアチア代表
http://www.yomiuri.co.jp/hochi/soccer/dec/o20051212_70.htm


 ジーコ・ジャパンのW杯決勝トーナメント進出のカギを握る1次リーグ2戦目のクロアチア戦(6月18日)勝利へ、心強い「007」が出現した。

 「ブラジルの1位突破は確実。日本にとってはクロアチア戦が最も大事な試合になる。勝った方が決勝Tに進むだろう。三都主や坪井に情報を求められれば? 当然教える。今でも代表には友達が多い。隠すつもりはないよ」。浦和の元クロアチア代表FWトミスラフ・マリッチ(32)が、同僚の日本代表に母国の情報公開を約束した。

 かつて代表のエース番号「11」を背負ったストライカーは、代表通算9試合出場2得点。02年日韓W杯出場を直前の大けがで棒に振り、その後は代表から遠ざかった。だが、現在スタメン4人が所属するブンデスリーガで今夏まで戦った男の持つ内部情報は豊富だ。

 日本とクロアチアの対戦は過去2回しかなく、しかも98年W杯フランス大会1次リーグ(0―1負け)以来。情報量はきわめて少ない。DF坪井慶介、MF三都主アレサンドロら日本代表には最高の情報源となる。「クロアチア人だから母国の勝利を願うのは当然。でも、日本も愛している」と苦悩する男が重要な諜報戦のキーマンとなる。