今日の各紙 20060110【浦和レッズ】

静岡新聞WEB 地域ニュース 中部
http://www.shizushin.com/local_central/20060107000000000031.htm

浦和レッズ長谷部選手 母校でサッカー交流 藤枝


 Jリーグ・浦和レッズのMF長谷部誠選手(21)が5日、母校の藤枝市立青島東小を訪れ、青島東サッカースポーツ少年団の子供たち約70人と一緒にサッカーを楽しんだ。
 雨のために体育館に会場を移し、長谷部選手が子供たちとリフティングやミニゲームをして、約1時間気持ちよい汗を流した。子供たちや保護者の求めに快く応じて、色紙やトレーニングウエアにサインしたり、一緒に記念撮影していた。
 2年の佐藤駿斗君は「やっぱりうまいなあと思った。長谷部選手のようになれるよう僕も練習を頑張りたい」と目を輝かせていた。
 久しぶりの母校訪問に長谷部選手は「僕もこういう(Jリーガーにあこがれた)時期があったし、子供たちとサッカーをするのは楽しいですよ」とにっこり。天皇杯のタイトルを獲得し、日本代表候補にも初めて選出された。「今年は自分にとって重要な年。楽しみながら結果を残せるようにしたい」と意気込みを語った。


ワールドサッカープラス 日本のコラム
W杯へと走り始めた浦和・長谷部
[06.01.09]
http://www.sponichi.co.jp/wsplus/column_j/01365.html


 02年の元日、1人の高校3年生が藤枝の自宅から13、14キロはある祖母の家を走って訪問した。「プロに入ることになったし、体を作らなきゃと単純に思ったので」。本人は照れくさいのか、少々ぶっきらぼうに振り返った。大学進学も一時は考えた中での決断とあって、18歳のMFはプロへの決意と覚悟を胸に?走り初め?を敢行した。

 浦和司令塔・長谷部誠。甘いマスクと華麗なプレーで女性からの人気も絶大だが、実は外見の印象以上に熱い。05年のシーズン開幕前にFWエメルソンがチームの始動に遅れたり、開幕直後に元トルコ代表DFアルパイが立て続けに退場処分になると、実績を残してきた?助っ人?を相手に苦言を呈してみせた。

 一方で、FW田中達が右足関節脱臼骨折の重症を負うと、「達ちゃんはサッカーがすべてみたいな人だから、早く良くなってほしい」とシーズン終盤には自らのスパイクに達也の文字を入れるようにメーカーに頼み込んだ。

 高校時代は1学年下で現磐田の成岡(藤枝東)や菊地(清水商)の陰に隠れ、目立った存在ではなく、日の丸にもほとんど無縁だった。それでも、熱いハートが成長の原動力となり、29日から始動する日本代表に初めて選ばれた。

 ジーコジャパンボランチは福西、中田、小野、稲本、遠藤、中田浩らが顔をそろえる激戦区。ただ、長谷部はパスをさばく選手が多い中で、昨年の天皇杯準決勝大宮戦で見せたように自陣深くからゴール前まで長い距離をドリブルで進める力ももっている。ずぬけたスピードがあるわけではないが、相手DFの足の届かない位置にボールを収める、いわゆる?懐の深さ?がある。日本の攻撃にオプションを加えるドリブルは最終兵器になる可能性を秘めている。

 ?走り初め?から4年。長谷部は今年の元日、日本のサッカー選手なら誰もがあこがれる天皇杯決勝のピッチをプロ入り後、初めて走り回った。18歳の時と同じようにがむしゃらに。そして、今度はW杯というもっと大きな目標を胸にして。(内藤博也=東京・運動部)


[ 2006年01月09日付 紙面記事「OH!サッカー」より ]