今日の各紙 20061127【浦和レッズ】

浦和初Vお預け…悲願目前、G大阪ロスタイム逆転勝ち:Jリーグ:サッカー:スポーツ報知
http://hochi.yomiuri.co.jp/soccer/jleague/news/20061127-OHT1T00041.htm

 ◆J1第33節 F東京0―0浦和(26日、味の素スタジアム) 浦和は、アウエーのF東京戦で、まさかの0―0ドロー。満身創痍(そうい)の強行出場だった日本代表DF田中マルクス闘莉王(25)の執念も実らなかった。決着は12月2日の最終戦直接対決にもつれ込んだが、浦和にとっては21戦連続無敗記録継続中と無敵のホーム・埼玉スタジアムで決着をつける。

 痛恨のスコアレスドローに終わった瞬間、敵地ながら浦和サポーターをのみ込んで今季最多4万1528人で埋まった味スタは、異様な静寂に包まれた。

 「まだ2―2だよ」ベンチに下がった時から、主将のMF山田が、2位G大阪の状況を両手の指でピッチ上にシグナルを送っていた。このままなら優勝。が、万博スタジアムに乗り込んでいた大槻毅コーチから、携帯電話で悲報が届いた。後半ロスタイム、G大阪の劇的な逆転勝利。優勝は最終節に持ち越された。

 「みんなガチガチだった? そんなもんですよ。こんなサッカーはもう二度としたくない」。闘莉王が話した通り、チームは開始直後から平常心を失い、極限の緊張状態だった。ホームのF東京に終始、押されっぱなしで、後半16分のMF山田のシュート以外に好機はなかった。

 死力を振り絞った闘莉王は、「体を動かすだけで薬のにおいがする。この試合で優勝が決まれば、次の試合は休むつもりだったのに…」。左ふくらはぎとひざの激痛を抱え、試合前に痛み止めを大量に服用しての強行出場だった。ベンチからの情報伝達も裏目だった。G大阪が同点。引き分けでも優勝が決まる状況に、闘莉王はベンチからの指示で、攻撃参加を封じられた。「それが結局2―3。お前ら何してんだよって感じですよ」と激怒した。

 だが、2日、埼玉スタジアムで行われる今季最終戦で3点差以上で負けなければ、リーグ初制覇が決まる。サポーターも、必死のコールで落胆の戦士を励ました。「相手が引き分けの他力より、自力で決めたい。最後の舞台が整いましたね」と平川。闘莉王は「2点取られてもいいと思うと、3点取られる」と雰囲気を引き締める。長丁場のフィナーレ。栄冠は自らの手でつかみ取る。

(2006年11月27日06時04分 スポーツ報知)


浦和、来年2月九州で始動:Jリーグ:サッカー:スポーツ報知http://hochi.yomiuri.co.jp/soccer/jleague/news/20061127-OHT1T00039.htm

 浦和が来年2月、DF闘莉王ら日本代表の体調管理のため、九州キャンプから始動することが26日、分かった。

 スペインなどにスタッフを派遣するなど、一時は海外合宿計画を進めた浦和だが、同時期に日本代表が国内で合宿を行うことが発覚。浦和の中村修三GMが「海外キャンプはもうない。代表合宿と日程が重なるので、海外では代表組はほとんど呼べなくなる。国内でやります」と説明した。

 今季、開幕前の合宿地は豪州パラマッタだった。だが、2月10日の敵地米国戦に参加したMF小野ら代表組は、一度、豪州合宿に部分参加後、2月18日のフィンランド戦参戦のために日本に戻る強行軍を強いられた。この地球1周の日程が、その後、体調不良を招く原因にもなった。浦和のスタッフはすでに、鹿児島・指宿市、熊本・大津町宮崎市の3か所を極秘視察、キャンプ候補地に挙げている。来季参戦するACL制覇の第一歩は九州合宿から踏み出す。

(2006年11月27日06時04分 スポーツ報知)


毎年どたばたしているんでキャンプ地は早めに決めてほしい。暖かい気候の日本国内で。

浦和Vお預け、ホームで決める/J1 - サッカーニュース : nikkansports.com
http://www.nikkansports.com/soccer/p-sc-tp0-20061127-122390.html

<J1:東京0−0浦和>◇第33節◇26日◇味スタ

 味の素スタジアムは奇妙な静寂につつまれた。ドローでの試合終了時点でG大阪も同点。あと数分で優勝決定の一報が届くはずだった。だが大阪へ派遣した大槻コーチからの電話でG大阪の決勝弾を伝えられた。MF山田主将は「ドロー? 大きいと思う。去年も経験して分かるけど、追う立場の方が難しい。勝たないといけないから」と、最終決戦に持ち込まれたことを前向きにとらえた。

 初優勝へのプレッシャーは確かにあった。G大阪との得失点差を考えれば、引き分けでも半歩前進。結果的に守勢に回りがちだった。残り約10分になると途中交代した山田がベンチから「G大阪は2−2」とサインを送り続けた。攻撃参加が持ち味のDF闘莉王は自陣で待機を命じられた。したたかに今季15度目の完封を最優先し、運命を委ねたが願いはかなわなかった。

 心の中では勝利を欲していた。闘莉王は「引き分けでいいと思うやつがいたら間違い。こんなサッカー2度としたくない」と語気を強めた。左足のひざ痛、ふくらはぎ炎症など懸命の治療を施しての強行出場で「汗をかくだけで薬のにおいがする」とまで言った。この日で決着がつけば、最終戦は欠場する意向だった。

 最終戦は3点差で負けなければ優勝が決定する。絶対優位は変わらない。ブッフバルト監督は「うちは21試合負けてないホーム戦。今年は1回2点差負けはあるが、3点差負けはない」と強調した。ホーム戦で3点差以上の敗戦は03年9月13日の横浜戦を最後にない。「自分たちの好きな場所で優勝できる」(三都主)。浦和が望む感動の結末は目前にある。【広重竜太郎】

[2006年11月27日8時22分 紙面から]


広重さん、いい締め方をしてくれてありがとう。


asahi.com:レッズV最終節に持ち越し 歓喜は本拠で - マイタウン埼玉
http://mytown.asahi.com/saitama/news.php?k_id=11000140611270001

 つかみかけた栄冠はするりと逃げた――。浦和レッズ初優勝の瞬間を見ようと大勢のサポーターが26日、スタジアムや商店街に繰り出した。勝てば優勝のレッズが引き分け、2位のガ大阪が終了直前に勝ち越しゴールを決めたため、優勝の行方は来月2日の最終節の直接対決に持ち越された。大一番を前にファンは「歓喜の場所はホームの埼玉スタジアムで」と気持ちを切り替えていた。

◇真っ赤な大観衆 ため息
味の素スタジアム

 この日、味の素スタジアム(東京都調布市)に押し寄せたレッズサポーターの列は、正午の開門時にはスタジアムを一周するほどに。真っ赤に染まった浦和側のスタンドは試合開始30分前から、手拍子とレッズコールで相手サポーターの声援をかき消し、ホームのような雰囲気を作り出した。

 スタンドが盛り上がったのは、後半15分すぎ。山田暢久選手がゴールキーパーをかわし、シュート。ゴール右にはずれたが、次のプレーに期待する拍手が送られた。

 試合後、ガンバ大阪の試合結果がスクリーンに表示されると、一瞬静まりかえったスタンドから、大きなため息が漏れた。夫婦で声援を送ったさいたま市浦和区の柴崎敏典さん(42)とひとみさん(43)は「ホームでは今季負けなし。直接対決で決めてほしい」。

 「URAWA 優勝 信じてるぜ」と書いた手作りの旗で子供と応援した、さいたま市中央区の会社員大山達也さん(41)は「応援は負けてなかった」。

 次節は2点差で負けても優勝という有利な状況。試合後、闘莉王選手は「サッカーは何があるか分からない。次は引き分けでも負け、くらいの強い気持ちで戦いたい」と気を引き締めていた。


◇行列・人垣・中継くぎ付け
浦和駅周辺

 レッズサポーターが集まる、さいたま市浦和区の居酒屋「力」には、試合前から200人近い客が行列を作った。

 一番乗りは千葉県成田市のアルバイト豊田泰久さん(22)で、午前8時から並んだという。味スタのチケットが取れなかった豊田さんは「優勝の喜びを分かち合いたいと思って、朝6時に家を出ました」。試合開始20分前に開店したが、店内に入りきれないサポーターが多く、店を二重三重の人垣が取り囲んだ。赤いユニホームを身につけた大勢の客から、選手名のコールや手拍子が起こり、スタンドに負けない熱気に満ちあふれた。

 しかし、優勝はお預けに。母親やいとこと一緒に来た、さいたま市南区大谷場の吉木優介くん(10)は「誕生日に決めてほしかったけど、2日のガンバ戦は埼スタで観戦するので、それを楽しみにしたい」。

 Jリーグの開幕以来レッズを応援してきた、同店の田藤二三夫専務(56)は「最後の最後で地元優勝。2日は最高の日になるよ」と笑顔だった。

 JR浦和駅西口の家電量販店のテレビ売り場でも、30人を超える客が中継にくぎ付けに。

 八潮市から来た衣料販売員伊藤喜春さん(24)は、大学時代のサッカー部員5人でテレビを囲んだ。前半は近くのサポーターグッズ販売店で見ていたが、人が多すぎてよく見えず「転戦」。「今日は決まらなかったけど、次回は必ず勝ちますよ。ホームですからね」

 浦和区の「なかまち通り」商店街にあるコーヒー専門店「砂時計」。静かな店内でカウンターに並んだサポーターら20人が声援を送った。

 引き分けで試合が終わると、岩槻区の会社員皆川光久さん(31)は「楽しみが来週に持ち越せてうれしい。やはり、ホームスタジアムでの試合が見たい」と余裕の表情を見せた。南区の会社員遠藤寛さん(31)も「埼玉スタジアムで勝ってこそ、本当の優勝です」と笑った。

◇コップに祝い酒「産みの苦しみ」
■レッズ商店会


 さいたま市浦和区のJR北浦和駅近くの広場では「北浦和GINZAレッズ商店会」が100インチの大型スクリーンを設置。赤いユニホーム姿のファンら約200人が集まった。

 試合中、一つひとつのプレーにどよめきや歓声が起きた。後半、山岸選手が好セーブを見せると、「山岸」コールで一体となった応援を続けた。

 両チーム無得点のままロスタイムに入ると、商店会のメンバーは、用意した「振る舞い酒」を紙コップに移し、歓喜の瞬間を待った。しかし、ガンバ大阪がロスタイムに勝ち越しのゴールを決めると、ため息混じりの落胆が広がり、大半の人が足早に会場をあとにした。


 さいたま市中央区、自営業大津哲章さん(44)は「あと数十秒で優勝だったのに」と悔しがった。大郷恒吉・同商店会長(63)は「産みの苦しみかな。次はホームで決めてくれるはず」。


サッカー:J1 レッズ、FC東京と引き分け 次節、ホームで優勝を /埼玉:MSN毎日インタラクティブ
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/saitama/news/20061127ddlk11050046000c.html


◇多くのサポーター応援

 次節こそホームで優勝を−−。26日、浦和レッズはFC東京に0−0で引き分け、初となるリーグ優勝は次節、12月2日の2位ガンバ大阪との直接対決までお預けとなった。会場の東京・味の素スタジアムや地元で企画されたパブリックビューイング(PV)会場には、多くのサポーターが詰め掛けて声援を送り、ホームでの優勝決定に期待を込めた。【浅野翔太郎、弘田恭子】

 試合開始前から会場には県内外から多くのレッズサポーターが詰め掛けた。「浦和側のチケットが取れずに相手側の席で静かに応援します」と苦笑するのは越谷市から家族4人で応援に来た会社役員、高須信行さん(45)。「浦和が早めに先制点を奪い、ここで優勝を決めます」と力を込めた。

 サポーターは熱い応援でFC東京サポーターを圧倒したが、試合はFC東京が右サイドから再三にわたりチャンスをつくり、主導権を握った。後半、浦和もMF小野伸二選手、相馬崇人選手を投入しチャンスを狙ったがなかなか得点できず、終了間際の相手の2本の決定機をGK山岸範宏選手が好セーブで防ぎ、両チーム無得点のまま終了した。

 この時点で2位のガ大阪が引き分けるか、敗れれば浦和の優勝が決まったが、スタジアムにガ大阪の勝利を伝えるアナウンスが流れると、浦和側スタンドからはため息が上がった。さいたま市浦和区から来た針ケ谷小5年、川嶋大貴くん(11)は「きょうはあまりボールキープできなかったけど、ちゃんと守っていた。優勝を決めれなくて悔しい」と残念そうな表情。

 浦和は今季、ホームでは21戦負けなし。試合後、DF闘莉王選手は「ホームではずっといい形でやっているので、勝って優勝を決めたい」と話した。

 ◇HOPビル前キックオフ広場に200人−−さいたま

 さいたま市浦和区のHOPビル前キックオフ広場(JR北浦和駅東口)では、北浦和GINZAレッズ商店会が100インチスクリーンを設置し、集まった約200人が声援を送った。同商店会長の大郷恒吉さん(63)は「リーグ優勝が一番価値のあるタイトル。きょう勝ってすっきり優勝を決めてほしい」と試合に目を凝らしていた。最前列で声援を送った春日部市の渡辺美津志さん(74)は「自力で優勝できればよかったのに、残念。次は1点でも多く取って優勝してほしい」と悔しそう。戸田市内から訪れた会社員、渡辺信二さん(36)は「早く決めてほしかったが、最終節は埼玉スタジアムで直接対決。初のリーグ優勝の瞬間をスタジアムで選手と一緒に味わいます」と話した。

毎日新聞 2006年11月27日


セルジオ越後 ちゃんとサッカーしなさい - nikkansports.com: レッズはカップ戦決勝のような硬さだったな
http://blog.nikkansports.com/soccer/sergio/archives/2006/11/post_64.html

 浦和には、「勝って優勝するんだ」という気負いというか、硬さがあったな。その分、肝心な場面で力が入ってしまった。リーグ戦の中の1試合という雰囲気ではなく、カップ戦の決勝戦という緊張感があった。下位に低迷している東京に勝てなかった悔しさは残るだろうが、最終戦へ向けて、気持ちの切り替えはできるだろう。


湯浅健二の「J」ワンポイント第33節(2006年11月26日、日曜日)
勝負は最終節へ!・・守備(意識)こそが絶対的に重要なテーマ!・・(FC東京対レッズ、0-0)
http://www.yuasakenji-soccer.com/yuasa/html/midokoro.folder/2006/06_33.html


 ガンバとの試合では、必ず、押し込まれるという時間帯も出てくることでしょう。そこで、受け身に(消極的に)耐えようとすることほど馬鹿げた行為はありません。そんなことをすれば、ますます「心理的な悪魔のサイクル」の奈落に落ち込み、そこから這い上がれなくなってしまうかもしれない。

 とにかく、心理的な悪魔のサイクルというワナが口を開けたと感じたら、その次の瞬間には、一人の例外もなく全員が、ガンガンと「前からのディフェンス」を仕掛けていくべきなのですよ。

 爆発的なチェイス&チェック。鬼の形相のハードマーク。猛禽類のように鋭いインターセプトや、相手トラップを狙ったボール奪取勝負。苦しさを自らの意志で乗り越える「ボールがないところでの全力マーキング」。もちろん相手のキープレイヤーには、これ以上ないほどの、タイトな「オールコート・マンマーク」を仕掛けていく。

 相手の意志を完璧に凌駕し、萎縮させてしまうくらいに「強烈な勢い」のディフェンス。それこそが、心理的な悪魔のサイクルを跳ね返すための唯一の手段なのですよ。だからこそ、「それ」に対する(チーム全体の)イメージトレーニングが大事。もちろん、トゥーリオ鈴木啓太長谷部誠山田暢久には、リーダーシップを握るためのイメージトレーニングも期待します。仲間を「ど突く」くらいの勢いで叱咤する心の準備を・・。

 久しぶりに、レベルを超えたエキサイティングな時間を体感できそうじゃありませんか。(ギドも記者会見で言っていたけれど)いまから楽しみで仕方ありません。