独の古豪、対戦間近 -レッズ・ワンダーランド-【浦和レッズ】

[レッズ・ワンダーランド]
独の古豪、対戦間近
佐藤仁司・浦和レッズチーフマネジャー


 レッズの第2ユニホームは白シャツ黒パンツ白ストッキング。青やアイボリーを着た年もあるが、基本的にはドイツ代表と同じカラーリングである。

 ブッフバルト監督とエンゲルスコーチはドイツ人。70〜80年代に前身の三菱チームの選手や指導者が頻繁に留学していたことからドイツサッカーとは特にかかわりが深い。

 今年は「日本におけるドイツ年」と位置付けられ交流がすすめられている。今月31日に埼玉スタジアムで開催するハンブルガ―SV(以下、HSV)戦もその一環。

 来年のワールドカップ12会場のひとつ、北ドイツのハンブルクをホームとするHSVは1887年、現在のブンデスリーガでは最古の創設を誇る。

 高原の在籍で有名だが、オールドファンには伝説の名手ウーべ・ゼーラーがプレーしたクラブと言ったほうが分かりやすい。語源であり同じスペルだがハンバーガーSVとは発音しない。

 学生時代、私はこの町のユースホステルに泊まり、練習や試合を見て楽しんだことがある。日本の学生が練習場までやってきたと現地の新聞に写真が載ってしまった。

 その夜、港に程近いレストランで食事していたら、私の前に注文していないビールが出された。「日本人の小僧に1杯」と斜め前のテーブルの老人からだった。グラスを上げ、私はその老人にお礼を伝えた。
 映画のシーンのようなあつい人情に触れた港町から、22年ぶりの来日である。


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