今日の各紙 8/21【浦和レッズ】

サッカー報知
浦和・ポンテV弾デビュー
 約1か月ぶりに再開し、3位・浦和は新外国人ポンテ(28)の活躍でF東京を2―1で下し、勝ち点を32に伸した。


 浦和の新背番号10が鮮やかなリーグ戦デビューを飾った。前半39分にポンテがFW永井へスルーパス。それを永井が右足で決めてまずは同点アシスト。そして後半9分に放った正面わずか左、20メートルのミドル弾は右サイドネットに突き刺さるパワーではなく技で決めたゴールだった。「だいたいああいう場面はGKは強いシュートを打つと思っている場面が多い。僕はGKの嫌なところを狙った」。逆転弾を自らの右足で決めた移籍後初ゴールでスタンドのサポーターと喜びを分かち合った。

 藤田俊哉(名古屋)獲りに失敗し、7月にブンデスリーガから獲得したトップ下のポンテ。カタールへ移籍したエメルソンほどの派手さはないが、チームメートからの信頼は早くも厚い。「2点目は後ろから見らていて見入っちゃう感じだった。エメルソンとは違うシュートの形が見れて勉強になった」とMF長谷部。FW永井が「ゲームの流れを読んで作ってくれる。攻撃のバリエーションが増えた」と言えば、DF坪井も「守備も切り替え早くやってくれる」と話した。

 だがポンテ本人は「周りの選手がサポートしてくれるから」と、至って謙虚。獲得にはチーム関係者が「性格を重視した」と言う通り真面目。日本にも慣れ、寿司のほか豚足もお気に入りだという。リーグ戦3連勝で首位・鹿島との勝ち点差は7。「もっと日本にもチームにも慣れれば良くなっていく」。逆転Vへブラジル人助っ人は献身的なプレーで引っ張っていく。(三宅 篤)


SANSPO.COM−サッカー
浦和、新攻撃陣“ドイツ・トライアングル”で完勝!


 ドイツW杯を1年後に控え、日本のサッカー界もドイツ色に染まる。浦和の新攻撃陣“ドイツ・トライアングル”がFC東京を粉砕した。

 「きょうは自分のチームの選手たちに興奮してしまった。ロビー(ポンテ)とかトミー(マリッチ)が加わったことで攻撃の幅が広がった」。ブッフバルト監督は満足げな笑顔で“新生・レッズ”誕生を祝した。

 前半5分に先制される苦しい展開も、状況を打開したのは元ブンデスリーガ所属の3選手だった。まず同39分、リーグ戦デビューの前レバークーゼンMFポンテのパスから前カールスルーエFW永井が同点弾。後半9分にはポンテが約20メートルの右足逆転弾。同じくリーグ戦デビューの前ウォルフスブルクFWマリッチを加えた新攻撃陣3人が勝利の立役者なのは言うまでもない。

 エースFWエメルソンが突然のカタール移籍で7月15日に登録抹消。エメルソン頼みだった攻撃に、逆に新味を引き出す好機とブッフバルト監督は考えた。3年ぶりの中盤の助っ人ポンテ、さらにマリッチを獲得。組織重視のブンデスリーガで活躍する選手が重なったのは偶然ではない。

 永井も「エメルソンがいなくなって攻撃のバリエーションが増えた」と個人技ではなくつなぐサッカーに手応え。FC東京・原監督も「明らかに前と変わった」と脱帽した。FW田中達が出場停止の中、首位の鹿島との勝ち点差を7に、2位のG大阪とは同3差に。逆転優勝への希望が開けてきた。

 「サッカーは1人で何でもできる訳ではない。周りのサポートがあればこそだ。国とかサッカーに慣れれば、もっとよくなる」。1得点1アシストのポンテは“組織”を強調した。ドイツ人監督によるドイツ色への改革。4万4400観衆は浦和の新たな門出を目撃した。

(志田健)
★日本代表の浦和・三都主は途中出場
浦和の日本代表MF三都主は代表戦の疲れを考慮され、途中出場となった。後半28分から左サイドでプレーし、持ち味の攻撃参加で、対面にいたFC東京の日本代表DF加地をけん制した。「ちょっとでも絶対に出たいと思っていた。点を取るチャンスがあったので決められなくて残念。加地との対戦? やりづらさと楽しさがあった」と三都主。次戦24日の神戸戦(駒場)での先発を目指す。

◆左太ももを痛めて日本代表を辞退していた浦和DF坪井
「(けがは)ダメです。いや、うそですよ。もう大丈夫です。早い時間に点を取られたけど、立て直せたのはよかった。ポンテは決定的な仕事ができるんで心強いですね」

◆ポンテとともにリーグ戦デビューした浦和の元クロアチア代表FWマリッチ
「FWに対してゴールの期待がかかるのはわかるが、もう少し待っていてほしい。自分はシュートを決めるのと同じくらい、チームプレーを重視している」




スポニチ Sponichi Annex ニュース サッカー
新浦和の軸だ ポンテ1G1A


 【浦和2―1FC東京】MFポンテの右足が浦和サポーターを熱狂させた。後半9分にゴール左前から25メートルのミドルシュート。カーブがかかったボールはゴール右隅へ飛び込む勝ち越し弾となった。

 「上位との差が開いているので大切な試合。いい試合をして勝ちたいね」と話していた新外国人が初のリーグ戦で有言実行の働きを見せた。

 意外性を伴ったパスセンスとゴールへの積極性で好機を演出。前半39分にポンテのアシストで同点ゴールを決めたFW永井は証言する。「(縦一辺倒の)ヤリみたいなサッカーにアクセントをつけられる。攻撃に厚みが出て変化がつく。しっかりゴールに近づくコースへ走ればパスが出てくるのでやりやすい」。

 既に周囲の信頼は勝ち取っている。終了間際の負傷交代は心配だが、1ゴール1アシストのポンテが浦和に最高の勝利をもたらした。

 ≪無念の逆転負け≫FC東京は開始5分で先制しながら逆転負け。7試合ぶりに星を落とした原監督は「早く先制して逆に慎重になってズルズルと下がってしまった」と振り返った。昨季リベルタドーレス杯得点王の新外国人FWササは初シュートでデビュー戦ゴール。課題の決定力不足に光が差したが、周囲との連係不足も目立って後半17分に交代。「ゴールはうれしいけど勝ち点につながらず残念だ」と息をついた。
[ 2005年08月21日付 紙面記事 ]


浦和ジワリ、新10番ポンテ追撃弾/J1 - nikkansports.com > サッカーニュース

<J1:浦和2−1東京>◇第19節初日◇20日◇埼玉

 浦和はMFポンテの2点に絡む活躍で東京に逆転勝ちした。

 追撃へ。浦和は、記録以上に価値あるものを手に入れた。クラブ史上初の公式戦5試合連続完封がかかっていた東京戦は、開始5分でいきなり失点。だがこの試合、本当の見せ場は記録ではなく、新外国人MFポンテだった。

 前半39分、まずは左サイドから中央に切れ込みながら放った鋭いパスでFW永井の同点ゴールをアシスト。さらに後半9分にはゴール正面やや左、約24メートルの距離から、強いインパクトで絶妙なコントロールをつけたシュートでGK土肥の指先を抜く。ゴール右隅を揺らした一撃は、来日初ゴール、そしてチームにとっても今季24戦でわずか1度しかなかった逆転勝利を呼ぶ貴重な勝ち越し弾。連続完封記録は途絶えても、浦和はFWエメルソンに代わる新たな「10番」という武器を手に入れた。

 それでも本人は「この国のサッカーに慣れればもっと活躍できる」と冷静。興奮していたのはむしろ周囲で、FW永井は「今まではスピードで勝負するヤリのようなサッカーだったけど、これからは攻撃のバリエーションが増える」と期待感を隠さず、ブッフバルト監督も「スルーパスも出せるしシュートも打てる。真のゲームメーカーが来た」と賛辞を惜しまなかった。

 今後の1カ月は名古屋、鹿島、広島、横浜ら上位陣との対戦が続く。その厳しい日程を前に、FW田中を累積警告で欠き、疲労のMF三都主を後半途中まで温存した東京戦で逆転勝ちを収めた意味は大きい。首位まで、7差。ポンテ加入でテンポが変わる。リズムができる。そして浦和が、リーグ後半戦を面白くする。【永井孝昌】

[2005/8/21/09:42 紙面から]